目標設定という不毛な制度

仕事

私の職場では毎年その年の業務目標を個々人が定める制度があります。そして、半期ごとにその進捗状況を上長と話し合い、その年の査定には反映させる仕組みです。結構、大きな会社ではメジャーな人事制度の一つです。要するに、成果主義における一つの精度です。

で、この目標設定というのが難しく、正しく使いこなしている社員はほとんどいないと思います。

  • ①正しい目標を定める(独りよがりの業務目標ではだめ)
  • ②効率的に目標を達成させる

まず、たいていの社員は①で間違った目標を定めがちです。そして、業務を進めていく中で間違った目標であったことを自身が認識できたとしても、それを認めると査定に響くので(もしくはプライドが許さないので)、間違った目標に向かって突き進む人が多くいます。

そして、間違った目標は往々にして泥沼になり、効率的に作業を進めることができません。この時、根性のない社員は目標達成をあきらめるので、その社員自身の評価は目標未達で悪い評価となりますが、それ以上の被害は出ないので次頑張ればよいだけとなります。

質が悪いのは、下手に根性があり、間違った目標が泥沼になってももがいて何が何でも前進する社員です。こうなると、その社員だけでなく周りも巻き込んでの泥仕合が続きます。こうなると、間違った目標を達成したころには、組織として取り返しのつかない負の遺産を抱えることになります。

この時、上長が無能だと、間違った目標を無駄な労力かけて達成した社員を評価するという、恐ろしい人事評価を下すことになります。こうなるとほかの社員の意欲はそがれますので、その組織は破滅への道に進むことになります。

なんとなく、日本の政治を見ても同じような現象が見えてきます。Got Toトラベル、東京オリンピック、日銀による異次元の金融緩和策、など。

間違った目標に早く気づいて、過ちを素直に認めて、大きく舵を切りなおす勇気が今は求められていると思います。

まあ、目標設定という意味にない人事制度は、あと数年すれば世の中からなくなると思います。人事部がすべてAIに置き換われば確実になくなるでしょうね。

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