いきなりステーキについて語る

資産運用

皆さんはいきなりステーキをご存じでしょうか?行ったことがなくても聞いたことぐらいはあるかと思います。立ち食いと手ごろな値段でステーキを楽しむ高尾tができることがウリで急拡大したステーキ屋です。いまは、業績が最悪で、明日にでもつぶれそうな企業です。

いきなりステーキはペッパーフードサービスという会社が経営しており、創業者の一ノ瀬社長のキャラクター色が濃い会社です。悪く言えばワンマン社長です。私は、去年の今頃にいきなりステーキにはまりだし、勢いでいきなり株主にもなってしまいました。その後業績が急激に悪化し、私が保有するいきなりステーキの株はマイナス80%の含み損を抱えています。

自身の資産運用の反省もかねて、いきなりステーキについて語ってみようと思います。結論から言いますと、倒産する可能性が50%あります。今の一ノ瀬一族の経営から脱却しなければ100%つぶれるでしょう(優秀な人材は残らないと思います)。でも、私はすでに-80%の含み損を抱えているので、心中するつもりでガチホします。

功績

なんといっても、気軽に入れるステーキハウスを全国展開してくれたところにあります。独身の私なんかは、「ステーキ食べたいなー」と思ってもなかなか食べに行く店がありませんでした。一人焼肉も恥ずかしくてできません。そこに、一人で入れる(むしろ一人で行くべき)ステーキハウスを作ったことは称賛に値します。

特に、立ち食いで回転率をよくするという考えは、私のような独身のお客からしたら最高の店です。昨今、牛丼屋もテーブル席が増えたために、家族ずれが長く居座ることがあり、孤食のプロの私からすると店の居心地が悪くなり困っています(笑)。

ロードサイド展開の失敗

いきなりステーキは立ち食いでステーキを食べるという”非日常体験”がウリでした。客の回転率を高め、狭い面積の店でも営業できるメリットがありました。しかし、全国展開するにあたり地方のロードサイドに大きな店を構えるようになり、着席できる店が増えてしまいました。

はっきり言って、この戦略がいきなりステーキの没落の始まりだったと思います。立ち食いという非日常が無くなり、店の特色が無くなってしまいました。ロードサイドの店はペッパーフードサービスが展開していたペッパーランチというレストランを展開するべきだったと思います(過去形にしたのは、経営悪化でペッパーランチの事業を売却してしまったためです)。そして、いきなりステーキは一部の主要都市にのみ展開すれば、いきなりステーキのブランド価値を損なわずに済んだと思います。

カット場(オーダーカット)

いきなりステーキではカット場と呼ばれる場所で、自分の好きな量の肉を注文することが大きな売りになっています。しかし、最近は規定量にカットされたメニューがあらかじめあり、カット場の活躍の機会が減っています。立ち食いとカット場(オーダーカット)がいきなりステーキの特色だったのに、それを捨て去った経営判断は極めて残念です。

リブロースとワイルドステーキだけ売ればよい

いきなりステーキでは、ワイルドステーキ、ワイルドハンバーグ、リブロース、ヒレの4つが主となるメニューで、後は店によって、○○サーロイン、○○リブロースなどのメニューがあります。経営が悪化してくると、カレー、オイスター、牛タンなど、いろいろなメニューを投入してきました。

個人的には、ワイルドステーキとリブロースだけにメニューを絞った方が良かったっと思います。私は、リブロースが一番おいしいと思います。

肉マネーサービスの廃止

肉マネーというプリペイドサービスがありました。チャージ金額に応じてボーナスポイントがもらえるというものです。毎月29日(肉の日)にチャージした場合は最大15%のボーナスポイントがもらえました。

しかし、コロナ禍を境にこのサービスは廃止されてしまいました。理由はよく分かりません。でも、この戦略は失敗だったと思います。私もコロナ禍の前はヘビーユーザーでしたが、肉マネーサービスが無くなったので店に足を運ばなくなりました。完全にコアな客層を逃したと思います。

客層

創業当初の精神に戻り、「肉好きのおひとり様客」(独身、既婚に関係なく孤食を楽しむ人)に的を絞るべきだと思います。そうすれば、余計なメニュー展開も不要です。孤食のプロはさっと入ってさっと食べて帰ります。実に合理的に経営ができると思います。

経営陣

一ノ瀬社長はアイデアマンではあるが、経営のプロではないと思います。息子が経営戦略の部門長みたいなことをしているようですが、今の会社の状況を見るとあまり能力が高いとは言えません。早く外から経営のプロを招き入れ、一族は経営から退くべきだと思います。

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